検証で通知メールなどのメール送信テストを実施することがあります。
その時にわざわざ Exchange Server を構築するのは面倒なので、Postfixを利用しています。
今回は Postfix でメールを受信するまでの備忘録です。
1.Postfix 構築
1.Postfix をインストールします。
(最近になって yum の後継の dnf コマンドを知ったので使ってみました)
[root@cent01 ~]# dnf install postfix
2.インストールが完了したら設定ファイルを修正します。
[root@cent01 ~]# vi /etc/postfix/main.cf
main.cf の修正箇所
#PostfixのFQDNを設定
myhostname = postfix.intra.lig-log.com
#ドメイン名を設定
mydomain = intra.lig-log.com
myorigin = $mydomain
#全てのインターフェースでメールを受信
inet_interfaces = all
#宛先にドメインを追加
mydestination = $myhostname, localhost.$mydomain, localhost, $mydomain
#メールボックス形式を設定
home_mailbox = Maildir/
※メールボックス形式について
mbox形式は /var/spool/mail の1ファイルに全てのメールを保管する(既定)
Maildir形式はホームディレクトリ配下に1メール1ファイルとして保管する
3.Postfixを起動します。
[root@cent01 ~]# systemctl start postfix
[root@cent01 ~]# systemctl enable postfix
2.メール受信ユーザー作成
次にメールを受信するユーザーを作成します。
ユーザー名とパスワードは適宜変更してください。
[root@cent01 ~]# useradd -p password testuser
3.メール送信テスト
実際にテストユーザーに対してメールを送信してみます。
今回はローカルホストからメールを送信します。
1.メールを送信するmailコマンドを利用するために mailx をインストールします。
[root@cent01 ~]# dnf install mailx
2.テストユーザーにメールを送信します。
[root@cent01 ~]# echo “<本文>” | mail -s “<件名>” -r from@test.local testuser@intra.lig-log.com
メール送信時に下記の警告が表示された場合、「inet_interfaces」の設定が重複してるので、main.cf を見直してください。
send-mail: warning: /etc/postfix/main.cf, line 139: overriding earlier entry: inet_interfaces=all
postdrop: warning: /etc/postfix/main.cf, line 139: overriding earlier entry: inet_interfaces=all
4.メール受信確認
最後に正常にメールが受信されていることを確認します。
1.受信メールはユーザーのホームディレクトリ配下にあります。
[root@cent01 ~]# cd /home/testuser/Maildir/new
[root@cent01 ~]# ll
-rw——- 1 testuser testuser 529 5月 26 11:02 1590505355.Vfd00I329eM135979.cent01.intra.lig-log.com
2.メールの中身を確認します。
[root@cent01 ~]# cat <メールファイル>
Return-Path: from@test.local
X-Original-To: testuser@intra.lig-log.com
Delivered-To: testuser@intra.lig-log.com
Received: by cent01.intra.lig-log.com (Postfix, from userid 0)
id 10AC33290; Tue, 26 May 2020 11:02:16 -0400 (EDT)
Date: Tue, 26 May 2020 11:02:16 -0400
From: from@test.local
To: testuser@intra.lig-log.com
Subject: TEST
Message-ID: <5ecd2f78.6ESDbTIlBhu3LqNP%from@test.local>
User-Agent: Heirloom mailx 12.5 7/5/10
MIME-Version: 1.0
Content-Type: text/plain; charset=us-ascii
Content-Transfer-Encoding: 7bit
test
これでメールサーバーの準備が完了しました。
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