Azure AD Connectの自動アップグレードをPowerShellで設定する

Azure AD Connectの操作や設定は一般的には下記のGUIツールを使うことが多いと思います。

  • Azure AD Connect
  • Synchronization Service
  • Synchronization Rules Editor

Azure AD Connectには自動アップグレード機能がありますが、この設定をPowerShellで実施することが出来ます。

定期的に新機能の追加やバグ修正がされるので、可能な限り自動アップグレードを有効にして最新バージョンを利用することが推奨されています。


なお、自動アップグレード可能なバージョンと、ダウンロード専用のバージョンがあるので、詳細は下記のリリース情報をご覧ください。

Azure AD Connect:バージョンのリリース履歴
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/active-directory/hybrid/reference-connect-version-history


今回はAzure AD Connectで自動アップグレードを設定するPowerShellのコマンドを紹介します。


1.現在の設定確認

自動アップグレードは既定で有効になっています。


下記のコマンドで自動アップグレード設定を確認出来ます。

Get-ADSyncAutoUpgrade



2.アップグレード有効化

Azure AD Connectは自動アップグレードが推奨ですので、もし無効になっている場合は有効にしましょう。

Set-ADSyncAutoUpgrade -AutoUpgradeState Enabled



3.アップグレード無効化

自動アップグレードを無効化する場合は下記のコマンドを実行します。

Set-ADSyncAutoUpgrade -AutoUpgradeState Disabled




4.アップグレード保留

自動アップグレードは有効のまま一時的に保留にすることも可能です。


通常はシステムのみによる設定のようなので、あまり利用しない方が良いでしょう。

「SuspensionReason」には任意の理由を入れられます。

Set-ADSyncAutoUpgrade -AutoUpgradeState Suspended -SuspensionReason “<任意の文字列>”


ちなみに「SuspensionReason」の値は、Getコマンドに「Detail」オプションを付けることで確認出来ます。

Get-ADSyncAutoUpgrade -Detail

   State SuspensionReason
————- ——————–
Suspended UpgradeNotSupportedNonLocalDbInstall




自動アップグレードのPowerShellコマンドの紹介は以上です。

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